諸君、PDCAサイクル回せ、回せ言うのは日本だけらしい。
この前、海外の取引先と商談の時にPDCAサイクルの話をドヤ顔でしたら、
"What?"と微妙な反応をされたよ。
日本人がPDCAサイクルにこだわっているのは、稲作文化と季節感からきている習性から脱却できないからだ。
稲作と四季のサイクルがPDCAサイクルにピタッと当てはまる。
PLAN:春に田植えから収穫までの計画と目標を立てる。
DO:夏に田植えや稲を育てるなど、計画に基づいて稲を育てる。
CHECK:秋に収穫し、収穫量が期待通りであったか評価する。
ACTION:冬に農具や肥料など、次の年の準備や改善を図る。
何千年も田植えをしてきた文化がPDCAサイクルが日本で普及する素地を作った。
戦後発展した工業においても、稲作のリズムは受け継がれた。
本来、PDCAサイクルは生産管理の手法だ。品質、数が決まっている目標に対して、どれだけ効率よく製品を生産するということには適している。そして効果的にPDCAサイクルを回すためには、ある程度のスパンが必要だ。稲は秋まで収穫できないし、工業製品はロットが終了するまでCHECKできないからだ。
だから、何でもかんでもPDCAサイクルに当てはめて早く回そうということには無理がある。計画作っている暇も無いし、評価するより、次の一手を考えないといけない案件もある。
PDCAサイクルは万能ではない。この特性と限界を理解したうえで活用するのが効果的だ。
以上。つづく。